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今日、我が家に一通の封書が届きました。
宛名は13年前に無くなった祖父で、送り主名に家族の誰も心当たりがありませんでした。
また、その封書は現金書留の封筒で、家族みんな頭に疑問符を浮かべながらもその封筒を開けました。
中には一通の手紙と『御供料』と書かれた包み。
私の祖父は、昔、地域の消防分団に所属していました。
何十年も昔、近所で大きな火災があったそうです。
残念なことに、火元の家は全焼。しかし、その隣の家は半焼で済んだそうです。
本来ならその隣の家も全焼していておかしくはない火災だったそうですが、すぐに駆けつけた消防分団の団員により、全焼を免れたということでした。
お手紙をくださったのは、その半焼したお家の方で、その火災の際に分団の中心となっていたのが私の祖父だったそうです。
そしてその方が仰るには、この度起きた東日本の震災のニュースを見て当時のことを思い出し、祖父への感謝の気持ちを込めて御供を、ということでした。
何とも思いがけないお手紙で、祖父が昔していたことがこのように人に感謝されているのだと、何十年もたった今でも祖父を思ってくださる方がいるのだということに、家族一同驚き、涙が溢れました。
そして、その方のお気持ちに、何だか心が温かくなるのを感じました。
家族で相談した結果、この頂いた『御供料』は祖父に供えた後、この度の大きな震災の被災者の方へ差し上げようということになりました。
今も震災に遭われた方々は大変な生活を強いられていると思います。それはきっと私たちの想像をはるかに超えるもので、そう簡単に分かるものではないはずです。
遠くにいる私たちにできることは余りないかもしれません。けれど、ほんの僅かでもできることがあるのなら……。
きっと私たち家族の選択を祖父は喜んでくれると思います。
また、お手紙をくださった方の思いも活かすことができる使い道だと思います。
どうか一日も早く、被災地の方々が安らげるように。
そして、私たちが今日いただいた温かい思いを少しでも多くの人に繋げていけたら、と思います。